卒論焼いてます
こんにちは、卒論を焼きにきました。
前回までいくつか書いてきたものよりもさらに古いものが見つかったのでご紹介いたします。
元時代(14世紀初)のもので、高さ26.7cmです。図録の解説によると、宝冠の中央には阿弥陀仏像がはめ込まれていたそうです。宝冠には様々な宝石が散りばめられており、それが肩にまで及んでいて非常に豪華です。目は薄く平行で、鼻は小さめですが彫りは深めでしっかりとしています。口元はキュッと引き結ばれ、口角が上がった様子はどこか愛らしさもあります。上半身は裸で、二重、三重に絡まる瓔珞を胸元に下げています。また、腰からも玉の連なった紐を下げ、腕にも腕釧をつけています。右膝を立ててその上に右腕を置き、左膝は寝かせる姿勢をとっています。身体は厚みがなく、平面的です。
お次も古いものです。
高さ17.8cm、こちらも元時代(14世紀)のものです。頭だけで20cmもあるということはかなり大型の仏像についていたのでしょう。宝冠には蓮華座に乗った化仏がいくつも描かれています。鼻は太く角ばっており、どこか異国的な雰囲気を漂わせています。目元、眉や口元は、柔らかな曲線を描いており、優しい印象です。耳たぶの厚さから生地の厚さや頭の重たさ、体の大きさまで想像させられます。
今回もここまでお読みいただきありがとうございました!また次回もよろしくお願いします。
参考文献
『東洋陶磁大観』、講談社、1974年〜1978年