卒論焼いちゃえ

こんにちは。卒論を焼きにきました。

もうタイトル考えるのすら面倒です。たすけてください。

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童子輿観音

童子を両脇に従えた観音です。全体的に彫りが浅く、曖昧な印象です。中央の観音は頭の上から布を被り右肩へ垂らし、冠をつけて胸には瓔珞を下げています。衣服をお腹のあたりで纏めているのは何朝宗のものと同じですね。両膝は曲げて、両手のひらを上に向けて重ねています。特徴的なのは瓔珞のような玉の連なった大きな輪を肩から下げ、輪から玉の連なった紐を足元へと3本垂らしていることです。観音の坐す巌はやはり彫りが浅く、穴が少し空いているというか、へこんでいるといった方が近いかもしれません。向かって右にいる童子は両手を合わせ、細長い布を首から垂らしています。髪は唐子髷のようです。後ろでは鳥が枝にとまっています。左にいる童子は髪を二つに結んで両肩に垂らしています。両手の上には宝珠を載せているようです。その後ろには瓶がおいてあります。

 

さて、サクサク行きましょう

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Seated Guanyin with a Baby and Meiping

前髪は真ん中で分かれており、髪を後ろで二つに分けてそれぞれを肩に垂らしています。この特徴的な髪型は前回の渡海観音と一緒ですね。顔立ちはグッとつり上がった目、少し深く彫られた鼻と少し厳しげですが、口は小さく引き結ばれ、口角はわずかに上がっているようにも見え、少し表情が和らぎます。胸には瓔珞を下げ、お腹のあたりで衣服を纏めています。右膝を曲げ、おろした左膝の上に乗せて、その上に幼児を座らせています。幼児は左へ振り返っており、右手には蓮の花を持ち、左手は観音の腕へと伸ばしています。向かって右側、観音の後ろには岩が伸びており、その上に梅瓶が置かれています。梅瓶というのは元は肩の張った酒器で、飲み終えた酒瓶に梅の枝をさしたのが名前の由来とされています。おそらく首の長い浄瓶の方がメジャーなのでしょうが、この作品は梅瓶を観音の後ろに配しています。巌の彫りは深く、右下から左上へとひねり上げるような勢いがあります。

 

ここまでお読みいただきありがとうございました!また次回もよろしくお願いします。